2008年10月31日

精神論の前に

最近の合格者blogを見ていて、ちょっと気になったことがあったので、
ごく簡単にですが、僕の考えを書いてみます。

テーマは精神論です。

まず前提としては、本記事は、もちろん精神論の重要性を否定するものではありません。僕も、苦しいときはイチロー選手の本や合格者の書いたものを読んだり、部屋にやる気の出る言葉を貼ったりして、気持ちを鼓舞していました。つらいときに、最後の最後に踏みとどまらせてくれるのは、精神論だと思います。

しかし、精神論を全面に押し出しすぎるのは、逆効果だと思うのです。
「必要な結果を出す」という本質を見失わせる可能性があると思います。自分を追い込むばかりで、今やっていることが、ちゃんと結果に結びついているかの検証がおろそかになる恐れがあります。

僕が思うのは、受験勉強を進める上で、何よりも重要なのは「勉強を効率的に進めるための仕組み作り」です。

たとえば、「勉強時間が足りないので睡眠時間を削って勉強する!」ではなくて、
睡眠時間を削ると、集中力が保てないため結局効率が悪い
→現状で勉強時間を足りなくさせている生活要因を分析する
→それらのうち、省けるものは省き、省けないものもどう効率化するか考える
→必要な勉強時間を確保する生活スタイルを構築する
→必要な勉強時間を1日の計画に割り付ける
という作業を、目に見える形で行うことが必要です。

立てた計画が実行できないのであれば、たとえば休憩終了後勉強開始時間になったら、机の上で目覚まし時計を鳴らすなどして、強制的に机に座る仕組みを作りましょう。

テレビを見るなどしてついついサボってしまうのであれば、根性でテレビを見ないようにする!ではなくて、
テレビを捨てるなどして、およそサボること自体が出来ない環境を作るべきです。

覚えるべきことがなかなか覚えられない、自分は頭が悪いんだ!と嘆く前に、
記憶のために効率的な方法を考えるべきです。
具体的には、
それはそもそも覚えなければならないものか、
記憶するのに最も適した時間帯はいつか、
記憶するのに効率的な休憩の取り方は、
記憶する上で障害となる生活習慣は何か、
記憶するのに効率的な方法は、
などということを考えるべきです。

集中力が出ない、というのであれば、集中できるような環境を作るべきです。

勉強がつまらなくてやる気がしない!というのであれば、ゲーム感覚で勉強を進めることができるような方法を考えるべきです。あるいは、法律学が合わないというのであれば、むやみにしがみつくのではなく、早期に他の道に進むことも検討すべきなのかもしれません。

(このような「仕組み作り」については、勝間和代氏の本に詳しく書いてあります。また、失敗学の畑村教授や、中尾教授の本では、安全管理のためには、個々の従業員の注意を促すのでは足りず、安全確認をする仕組みを作ることが重要だと説かれています。)

要するに、「受験生は頑張らないと!苦しまないと!」という前に、勉強時間を増やし、勉強を結果に効率的に結びつけるための仕組みを作ることを考えるべきです。自分の生活、思考様式など全てを見直して、試験のための生活を構築するのです。

それらの仕組みを作った後に、ようやく精神論が出てきます。精神力は、仕組みを動かすための潤滑油のようなものだと思います。


まとまりのない文章でしたが、あえて一言でまとめると、やみくもに頑張ろうとするのではなく、精神力以外の力を借りつつ、上手く自分をコントロールしながら、勉強を続けていくようにするのがいいと思います。

構成もなく書き出したので、本当にまとまりがなくて申し訳ないです。最後の記事がこれとは…。
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2008年10月13日

論文試験の戦略 質問はこちらへ

長々と書いてきたシリーズ「論文試験の戦略」ですが、
もし趣旨が不明瞭な点など質問がありましたら、
この記事にまとめて質問をして下さい。
この記事は、質問の一元化のための記事です。
10月末まで質問を受け付けます。


※10月26日追記
質問は、記事に関係あることにして下さい。
あと、僕は一合格者にすぎませんので、
僕が答えられないような質問(特に就活関連)はご遠慮下さい。
また、質問が重複していることもありますので、
過去の記事やコメントのやりとりを読んだ上で
質問して下さい。

前にも書きましたが、勉強方法は人それぞれです。
そして、勉強方法を探ることは重要ですが、それよりも重要なのは、
実際に勉強することです。
何が出来ない、あれが出来ない、などと悩む前に、
それが出来るように勉強、訓練して下さい。
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論文試験の戦略5

ようやく終わりました。今回はまとめです。内容はありません。
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論文試験の戦略4

4です。無駄に長くなり時間がかかりましたね。その割にはたいした内容はないです。

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論文試験の戦略3

戦略の3です。日付が変わり月曜になってしまいましたね。予想以上に長くなってしまい、間に合いませんでしたorz

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2008年10月12日

論文試験の戦略2

1の続きです。
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論文試験の戦略1

大変お待たせしました。僕が、論文試験に関して立てていた戦略についてまとめてみます。

以下はあくまで多くの仮説に基づいた僕個人の考えにすぎません。ですので、その仮説が正しいかどうかについては、全く責任を負えませんし、また、議論をする気もありません。何度も言いますが、個人の体験談の1つとして読んでください。

なお、長くなったので分割してうpします。

(書き終えた後に読み返してみたのですが、たかが一合格者の分際でこんなことを偉そうに書いているのは何というか、片腹痛いという感じですね。しかも無駄に長い。恥さらしではありますが、こんな文章でも誰かの役に立つことがあるかもしれませんので、そのまま置いておきます…。)
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2008年10月03日

予備校講座について

予備校講座について、と銘打っていますが、実はそう大して受けていません。ですので、ご期待にお応えできないであろうことをあらかじめお詫びしておきます。
予備校講義の紹介がメインテーマなのですが、予備校講義を受けるまでに考えていたことについても言及してみます。

1.旧司法試験対策の講座
僕は、ローに入学して旧司を受けるまでは、学校の講義・期末試験と旧司の過去問の処理でいっぱいいっぱいで、予備校には模試以外では手を出していません。旧司の論文で想像以上の惨敗(出来たと思った科目が全然ダメで、失敗したと思った科目が普通だった)を喫したときに、自分が、どう書けば点が伸びるかということについてほとんど研究していなかったことに気づきました(というよりもそこまで手が回らなかったのです)。
そこで、まずは、身近な旧司合格者に再現答案を見てもらいアドバイスをもらいました。様々ダメ出しをいただき、自分が「この記述でも論理は通っているから十分評価されるはず」と思っていた記述は、独りよがりな戯れ言に過ぎなかったということに気付きました。さらに、答案の書き方や論文試験に臨む姿勢などにおいて、合格するために必要な何かを全く掴んでいなかったのではないか、ということに気付かされたのです。(このあたりの問題の解決については、次の記事で書くかもしれません。)

その合格者の方にいろいろとアドバイスをいただきつつも、他の合格者の話も聞いてみたいと思い、ネットで情報収集にかかりました。(猪瀬さんのblogを見つけたのもちょうどこのあたりでした。) 旧司の合格者のblog(どのblogかは忘れました)を読むと、合格者講義がいいらしい、ということが分かり、それならばと、直近の3年間の合格者講義の中で評判のよいものを3つ受けてみることにしました。

なお、以下ではその3つを紹介しますが、来年の新司法試験の受験を考えておられる方々は、必ずしも受ける必要はないと思います。旧司と新司は別の試験ですしね。それよりはむしろ、身近な合格者に相談する方が有益でしょう。ここでは、一応紹介しておく、というだけのことです。

平成15年度合格者講義:オールA合格者による現場錬金術
辰巳の合格者講義の中でもトップクラスに評判がよかったので買った講義。これを受けて、自分の中では何かが確実に変わったと思いました。講師は、新司法試験向けのゼミを主催しておられるようで、辰巳のサイトにパンフレットが残っていました。この講義の内容については、こちらに書いてあるようなことですね。→辰巳のパンフレット(pdf)
ここに書いてあることが理解・実践できるのであれば、わざわざこの講義を聴く必要はないと思います。試験現場での「悪魔の囁き」に負けてしまうという方(僕もそうです)は、ひょっとしたら聴く価値があるかもしれませんね。なお、UPDATE版なるものも出ているそうなので、そちらの方がいいかもしれません。

平成16年度合格者講義:答案の骨確立講座・実践講座
試験で書くべき「骨」の部分を押さえるには、という趣旨の講義だったように思います。山島先生の講義をさらに発展させるという趣旨だったように思いますが(参照:山島達夫「法律答案の構造的思考」)、詳しくは忘れました。ただ、これは旧司法試験の合格メソッドであり、新司法試験にはそれほど通用しないのでは、と思っています。僕は、確立講座と実践講座の2つを買ったのですが、確立講座の途中で挫折しました…。

平成17年度合格者講義:論文150点の軌跡
すみません、悪くはなかったと思うのですが、途中で挫折してしまったため、内容は記憶の彼方です。

このように、3つ購入はしてみたのですが、うち2つはまともに聴かぬままさようなら、という状態でした。というのも、最後の2つに取りかかる頃には、自分なりの方法論が固まってきていたので、これ以上方法論についての講義を聴く必要性を感じていなかったのです。
ここで言っておきたいことは、方法論の研究も重要ですが、より重要なのは内容の勉強です。ある程度方法論が固まったら、とにかく走り出しましょう。

2.新司法試験対策の講座
新司法試験対策の講座としては、以下の2つを聴きました。

第2回新司論文上位合格答案徹底解析
辰巳の上位合格答案集を買ってはみたものの、自分で分析するのが面倒なので、この講義を買ってみました。公法系、民事系、刑事系の各科目について、3人の講師が解説をする講義です。公法系は、上位合格答案と下位合格答案の比較をした上で、上位合格答案となるために必要なことを説いている点で、非常に参考になりました。他方、民事系は、単なる答案の論評会になってしまっていて、残念でした。刑事系はその真ん中です。
自分で再現答案の分析をするのは非常に労力がいるので、こういう講義を利用するのはオススメです。

新司短答で9割とる講座/手形小切手法
西口講師による講義です。手形小切手まで手が回らないものの、落としたくはなかったので買いました。ある程度手形小切手について知識があることが前提となっていますが(講師は未修者にも分かるようにと言っていたが、あれでは無理)、ポイントを押さえた講義は非常に分かりやすかったです。


以上で講義の紹介は終わりです。思うがままに書いたので、またしてもまとまりのない記事になってしまいました。(講座の紹介と言うよりも、回顧録みたいになってますね。)
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2008年09月29日

お願い&今後

最近、あまりにもコメントが多くて、少々当惑しております。
注目していただき、コメントをいただけるのは光栄なことですが、
全てに応えていると実生活にも影響が出そうなので、
これからは数日に1回、(応えられるものには)まとめて応える、
という形で対応していきたいと思います。
返事が遅くなるかもしれませんが、ご了承ください。
また、質問をくださる方は、
ご自分の状況(たとえば、未修1年目、等)を明らかにした上で、
できるだけ具体的に質問していただけると助かります。
抽象的な質問に答えるのは非常に時間がかかりますし、
他の記事との重複も生じますので、
答えられるものに対しては時間を見つけて記事にしていく、
という形で対応させていただきます。
ただし、その際には、書きやすいように
こちらでテーマを微妙に変えさせていただくかもしれません。
あと、できれば他の記事やコメント対応などを見た上で、
質問をしていただけると助かります。


今後は、とりあえず要望があった
・聞いた予備校講義の感想
・論文試験の際に注意していたこと
と、
・ずっと前に書きかけていた連載記事の続き
(ただし、こちらは気が向いたら)
について書いてみます。
とりあえず修習開始を一区切りとしようと思っています。
その後は、このblogの継続も含めて未定です。
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2008年09月26日

演習書について2

僕の使用した論文の演習書について書いていきます。
論文対策の方法論は、人によって全く異なりますし、
唯一絶対の方法論があるというわけでもないと思います。
あくまで僕の採ってきた勉強方法の紹介だということで書いていきます。

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使用した演習書について

僕は、2006年度の旧司法試験と2008年度の新司法試験を受験しまして、
そのそれぞれに向けて試験勉強をしてきました。
そこで感じたのは、両者で求められる能力は微妙に異なる、いうことです。
ですので、旧司法試験での方法論をそのまま新司法試験に持ち込む、
というのはあまり得策でないように思います。
以下では、上記の観点から、どのような点に主眼を置いて
勉強をしていけばよいか、演習をしていけばよいか、
ということについて書いてみます。

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2008年08月23日

使用教材について

僕が使用した教材についてまとめてみます。

僕は基本書マニア気味の受験生でしたので、かなりたくさん本を持っていました。以下に挙げたものはあくまでメインで使っていたものです。それだけを読んでいれば足りるとは、必ずしも言えないかもしれません。

また、僕は予備校本よりも学者の書く基本書を好んで読んでいました。
これは、基本書が予備校本よりも優れていると考えていたわけではなく、ただ予備校本は読み物としておもしろくなく、手に取る気がしなかった、というだけです。新司には予備校本では対応できない、などということは別にないと思いますし、やることをやっていれば予備校本だろうが基本書だろうが構わないと思います。好きな方を使いましょう。

なお、メインで使った基本書には、頭に○印をつけてあります。

憲法

芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法(第四版)』(岩波書店)
基本中の基本。何度も読んでおきたい。副読本として芦部信喜『憲法判例を読む』(岩波書店)を併読するのをオススメ。

四人本T、U
択一の種本となっていると思われる本。情報量は十分。ただし、ここまでやる必要はないかもとも思う。読んでいて面白い本ではなかった。

高橋和之『立憲主義と日本国憲法』(有斐閣)
合憲性審査基準についての記述が非常に参考になった。個人的には新司にも非常に有益だと思う。

判例百選

戸松秀典・初宿正典編著「憲法判例」(有斐閣)
百選では省略されている判旨部分に、重要なところもあるので、補充するために使用。


行政法

宇賀克也 『行政法概説T・U』(有斐閣)
基本概念の説明、論点の解説が充実、判例にも多く言及しており、論文、択一対策に有益。ただ、試験的には不要な部分も多い。

塩野宏 『行政法T・U』(有斐閣)
記述が簡素すぎるため、実力不十分な段階では理解困難な部分が多々あった。副読本として使用。

判例百選

ケースブック行政法(弘文堂)
上記の憲法判例と同じ位置づけで使用。1度通読。

民法

内田貴『民法T〜W』(東京大学出版会)
賛否両論あるが、個人的には非常に好きな本だった。多くの判例について簡素化された事例付きで紹介されているので、判例集代わりにも使っていた。

山本敬三『民法講義T・W』(有斐閣)
参考書として持っておくべき。僕は、Tは2,3度読んだ。

潮見佳男『基本講義 債権各論U 不法行為法』(新世社)
内田の不法行為法が独特すぎたので、使っていた本。通説・判例の解説に徹しており、有用。

『択一式受験六法』(自由国民社)
直前期に内田を読む暇がなかったので、これを2回くらい読んで知識を詰め込んだ。要領よくまとまっており、肢別本と一緒に使うと効果大。

判例百選

民法判例集(有斐閣)
百選だけでは明らかに不足なので、補充用に買った。内田民法で足りないと思った部分を読んだ。

会社法

神田秀樹『会社法』(弘文堂)
条文を中心に簡潔な解説。読んでいてつまらない。メリハリもない。

葉玉他『新・会社法100問』(ダイヤモンド社)
会社法が苦手で苦手でしょうがない時期(3年の夏)に、これ(100問プラス1200問)を徹底的にやった。それからは、会社法択一で面白いように点が取れるようになった。重要部分は繰り返し出題されている一方で、マイナー部分も1200問で言及されているので、試験対策として非常に有用だと思う。

江頭憲治郎 『株式会社法』(有斐閣)
辞書。

会社法判例百選

丸山秀平『基礎コース 商法 I 総則・商行為法/手形・小切手法[第2版]』(新世社)
僕が、商法総則・商行為法、手形法の短答対策として用いていた教科書。300ページで、これらの法分野の基本的部分についての説明がされている。この本を軸にして条文を押さえていけば、短答対策としては十分かも。

手形、商法総則・商行為法判例百選
全部は読んでない。


民事訴訟法

高橋宏志『重点講義 民事訴訟法(上)(下)』(有斐閣)
民訴の論点を深く解説した本。裁判所、原告、被告の立場から、各論点を考察しています。今年の新司民訴では見たこともない問題が出題されましたが、この本を読んだことで身についた考え方を応用したことで、何とか切り抜けられたのではないかと信じています。ただ、網羅性はなく、知識の補充・整理にはあまり役立ちませんので、直前期に読むのはあまり勧められません。

裁判所職員総合研修所『民事訴訟法講義案(改訂補訂版)』 (司法協会)
新司に必要な知識は大体載っていると思います。実務的な視点も盛り込まれているので、新司の傾向にもある程度合致しているのではないでしょうか。(平成20年度の新司の問題は別。) ただ、試験向けに書かれた本ではないので不要な知識も結構あります。また、淡々と書かれているので、読みものとしては非常につまらないです。

判例百選


刑法

西田典之『刑法総論・各論』(弘文堂)
「穏当な」結果無価値論の立場から書かれた本。要領よくまとまっているし、判例も多く紹介されているので、試験対策としては非常に使いやすい本だと思います。行為無価値論を採る人でも、大きな抵抗なく読めると思います(特に各論は)。

山口厚『刑法』(有斐閣)
コンパクトにまとまっていて使いやすいとも思いますが、僕は少し物足りなかったです(本の性質上しょうがないけど)。

リーガルクエスト刑法各論(有斐閣)
法科大学院の学生向けに書かれた本。通説、判例を分かりやすく解説した上で、有力説にも言及されています。また、新しい問題意識にも触れてあるので、試験対策として非常に使いやすい本だと思います。

判例百選
下記の判例集を読んでいたので、あまり使ってない。

西田・山口・佐伯『判例刑法総論』『各論』(有斐閣)
判例百選では、判例の数、各判例の引用量においてかなりの不足があると感じていたため、使用していました。


刑事訴訟法

田中開、寺崎嘉博、長沼範良『刑事訴訟法(アルマ)』(有斐閣)
コンパクトにまとまっていて、使いやすい本です。ただ、網羅性に欠けるので、この本だけでは短答式試験を戦えません。

池田修、前田雅英『刑事訴訟法講義(第二版)』(東京大学出版会)
新司で必要と思われる事項については全て触れてあり、また、条文(規則まで)・判例の引用数も非常に多いので、短答式試験対策には最適だと思っています。また、実務的な視点から書かれてある点も、新司の傾向に合致していると思います。ただ、学者の先生方にはあまり評判のいい本ではないので、理論的な面については、酒巻先生の法学教室掲載論文などにより補完する必要があると思います。

酒巻匡『刑事手続法の諸問題』(法学教室283号〜306号)
刑訴の重要問題について、その制度の存在理由から、非常に丁寧に解釈論を展開されています。論文対策として、絶対に目を通しておくべき文献です。ただ、網羅性はないので、基本書にはなり得ません。

判例百選

『ケースブック刑事訴訟法』(有斐閣)
判例百選では、判例の数、各判例の引用量においてかなりの不足があると感じていたため、使用していました。


以上の教材を、濃淡はあれ、主に使っていました。また、疑問に思った点があれば、自分で考えることはせず、すぐに手元にある他の文献に当たるようにしていました。以上の他にも、定評のある基本書は多くありますので、自分の気に入ったものを使えばいいのではないかと思います。
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2008年07月31日

僕の採ってきた勉強方法(総論)

これからは、僕が新司法試験の勉強をするにあたって、実際に行ってきた工夫について書いていきます。今回は、その総論的なことを。

勉強方法の考え方については、先日紹介したFootprintsというblogで、非常に分析的に書かれています。僕も総論的にはこの方の書かれる通りだと思います。そこで、当blogでは、この方の考えの総論部分を大幅に参考にさせていただいた上で、若干の僕の考えを書かせていただきます。
なお、Footprintsさんでは、「方法論を考える」と、「論文力(1)〜(5)」というエントリーで書かれてありますので、まずはそちらをご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/redips/20071011/1192067037
http://d.hatena.ne.jp/redips/20071012/1192116169


まずは、何をもって「勉強の成果」が出た、と捉えるかについてですが、新司法試験の合格を唯一無二の目標とする当blogでは、「テスト(ローの試験、模試)の点数」だと考えます。勉強の成果を「知識量」や「議論の強さ」などという数値で測れないもので捉えてしまいますと、司法試験合格という目標に対しての自分の現在地点を正確に知ることはできませんし、また、自分の勉強方法の妥当性について真摯に反省する機会を失ってしまいがちです。新司法試験でも、短答と論文の結果を点数化した上で合否が決められていますので、普段の勉強においても、テストの点数を勉強の成果の指標とすべきです。
そこで、当blogでは、勉強の成果=点数を測るためになるべく多くの試験を受けることをオススメします。自分の方法論の正しさをモニタリングするためには、テストの点数という数値を見ていくしかありません。短答式については、少なくとも9月、12月、3月のTKC模試と4月の短答模試を、論文式については、各ローの期末試験に加えて、各予備校の答練、直前模試を受けていった方がいいと思います。模試を受けることで、試験慣れして、試験に関する「能力」を上げることもできますしね。

以上を前提として、当blogでは、勉強の成果(点数)を導く公式を、
勉強の成果(点数) = 能力 × 勉強時間 × 効率
と考えたいと思います。以下では、そのそれぞれについて若干の説明をします。

まず、新司法試験で要求される能力としては、短答・論文に共通するものとして、記憶力、事務処理能力、読解力、論文に要求されるものとして、問題分析力、文章表現力、筆力があると思われます。(その他の要素もあるかもしれませんが、とりあえず今思いつく限りで挙げました。)これらは、各人の素質によるところが大きいかもしれませんが、後天的に鍛える余地も十分にあると思います。

次に、勉強時間が多ければ多いほど点数が伸びるというのは当たり前ですね。時間の有効活用という点については、既に多くの書籍などで書かれています。

最後に、効率については、さらに方法論と集中力という要素に分けられると思います。いくら勉強時間を増やしても、方法論がまずければ成果は上がりませんし、また、集中力がなければ知識などの定着率は上がりません。

以上をまとめると、勉強の成果(点数)を上げるためには、能力、勉強時間、効率という要素を最大化する方法を考えた上で、後はそれをひたすら実行すればいい、ということになります。(ただ、「ひたすら実行する」ということは「言うは易く行うは難し」ですので、実行力という要素を付け加えてもいいかもしれません。)


※10月31日追記
申し訳ありませんが、各論の記事は書かないことにします。その他の記事で代用ということにします。
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2008年07月25日

勉強方法を考える上で役立った本

僕は、かなりの「勉強方法マニア」ですので、相当たくさんの勉強方法本を読んできました。今回は、その中で特に参考にしたものを3冊紹介します。ただ、これらは現在手元になく、記憶に頼って書いていますので、多少割り引いて読んでください。


図解 超高速勉強法―「速さ」は「努力」にまさる! 椋木 修三
僕が最も参考にしたのがこの本です。これをベースに勉強方法を構築しました。この本の基本コンセプトは、「とにかく繰り返す」、「分からなくても先に進む」、「そうしたらそのうち分かるようになる」です。これを、ある程度愚直にこなしてきたことが、ローでそこそこの成績を残しながら、そこそこの短答式の結果を出せたことに繋がったと思っています。
個人的な印象ですが、いわゆる「あまり要領のよくない人」に限って、1つの問題について完全に理解するまで先に進まず、結局全体の点数が伸びない、という事態に陥っているような気がします。ローでの成果の評価の大部分は、所詮ペーパーテストの結果です。限られた時間で最大の結果を出すためには、細かいことにはあまりこだわらず、最低限記憶・理解すべき事項(これが多いので大変なのですが)を、テストで点が取れる程度に仕上げればいいのです。ロースクールでは、このような割り切りが必要だと思います。(もちろん、1つの問題を深く考えることを否定しているわけではありません。何事にも優先順位があるということです。)
この本についての詳しい書評が、こちらにあるのでぜひご覧ください。
マインドマップ的読書感想文


「速読勉強術」 宇都出雅巳
最初に紹介した本と、基本コンセプトは似ています。が、それをさらに進めまくって、「覚えてなかろうが、理解できてなかろうが、とにかく先に進めて、何度も何度も繰り返す(高速大量回転)」というのが基本コンセプトとなってます。詳しい書評は、また、「マインドマップ的読書感想文」さんにありますので、ぜひご覧ください(丸投げの連続で申し訳ありません)。ちなみに、先日紹介した、arisugawajuriさんもこの方法論に則っておられます。僕は、arisugawajuriさんのblogでこの本を知って、速攻で購入しました。
なお、僕はこの本で書かれてあるほど「高速大量回転」を徹底できませんでした。重要部分については、ある程度意識して記憶した方が論文対策としては効果的だと考えたからです。また、教科書や判例の文の運びを身につけるためにも、高速すぎるのは考えものかな、と思っていました。


最短で結果が出る超勉強法 荘司 雅彦
司法試験受験生としては、やっぱり司法試験合格者の書いた本が読みたい!ということで、この本を選びました。著者は、司法試験に2年で合格された方です。そこで得た方法論と、ご自身の娘さんの中学受験を指導した経験を踏まえて、この本をまとめられたようです。その方法論は、1冊目で紹介した本と結構似ています。こちらは、司法試験受験の体験談が含まれているので、興味深く読めますね。
詳しくは、また「マインドマップ的読書感想文」さんの方をご覧ください…。(何度も何度も本当に申し訳ありません…。>blog主様。)


以上の3冊が、僕が特に参考にした勉強方法の本です。有名なものばかりですね。やはり売れる本には、理由があるのだと思います。
また、これらの基本コンセプトは非常に似ています。
それは、効率よく試験勉強を進めるためには、
「とにかく何度も繰り返すこと」
そして、何度も繰り返すためには、
「分からなくても先に進めること」(今は分からなくてもそのうち分かるようになる)
です。
なお、僕は、それをさらに進めて、「それでも分からなければ、そこはそもそも理解する必要のないところだから気にしなくてよい」と考えていました。
勉強はしているつもりなのに、なかなか点数が伸びない、という方はぜひ参考にしてみてください。


おまけ
大人のための勉強法
大人のための勉強法−パワーアップ編 和田秀樹
試験後になって読み始めた本、というより現在進行形で読んでいる本です。なぜか後者の本から読み始めて、今は前者の途中です。精神科医である著者が、認知科学などの学問的見解を踏まえた上で、自分の経験を交えて、勉強方法やモチベーションの維持方法などについて考察した本です。ハウツー本としては、先の3冊の方が分かりやすいのですが、読み物としてはこちらの方が圧倒的に面白い。時間がある方は、ぜひ手に取ってみられるといいと思います。

とりあえず、今回はこれくらいで。次回は、僕が具体的にどんな方法で勉強していたかを書いてみたいと思います。体系的にまとめるのは大変なので、思いついたことから少しずつということで…。
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2008年07月24日

お世話になったblogの紹介

これから少しずつ、勉強方法についてまとめていきます。まだ合否も分からない段階で、偉そうに書くのは正直恥ずかしいのですが、興味のある方は、生暖かく見守ってやってください。落ちていたら、即刻削除しますので…。

さて、僕のとった勉強方法について触れる前に、参考にさせていただいたblog、本をご紹介します。
僕は、かなりの数の司法試験受験生のblogを見させていただいていました。その中には、非常に優れた方法論を公開されている方もいらっしゃって、僕も大いに参考にさせていただいていました。僕が合格できていたとすれば、その方々のおかげだと思っています。

(7月25日、1件のblogを追加)

参考にさせていただいたblog

miscellaneous : blog
http://misc.jugem.cc/
平成16年度の(旧)司法試験に合格されて、現在は裁判官を務めておられる方のblogです。「戦略的学習方法」について述べられており、特にマインドセット、スケジューリングについての考え方が非常に参考になります。ただ、旧司法試験の対策を念頭に置いて書かれていますので、新司法試験対策としては若干のアレンジが必要です。なお、僕が旧司法試験に挑戦しているときには、記事からコメント欄まで全て読んだ上、プリントアウトしたものを持ち歩いていました。

会社法であそぼ。
http://kaishahou.cocolog-nifty.com/blog/
説明は不要ですね。超有名blogです。

Absolute BLue
http://blog.livedoor.jp/eiji_inose/
第1回新司法試験に上位合格された方のblogです。新司受験界では、言わずと知れた超有名blogですね。僕も、blog上で何度も質問をさせていただきました。僕の試験戦略は、この方のblogによるところが大きいです。

jurisan@hatena
http://d.hatena.ne.jp/arisugawajuri/
第2回新司法試験の合格者のblogです。短答式の勉強方法や、使用教材についてまとめておられます。この方にも、何度も質問させていただきました。「高速大量回転」を新司法試験に応用されており、非常に参考になります。

(7月25日追記。記事投稿時にはなぜか書き忘れていました。)
Footprints
http://d.hatena.ne.jp/redips/
第2回新司法試験を非常に(×10)優秀な成績で合格された方のblogです。法学セミナーの(確か法学教室でも)座談会でお話しもされています。理系出身のコンサルタントということもあってか、単なる体験談の紹介にとどまらず、非常に分析的に方法論を展開されています。


以上のblogを特に参考にさせていただいていました。その他にも参考にさせてもらったblogはあるのですが、挙げていくとキリがないので、控えさせていただきます。
また、どのblog主の方も、受験生に対して熱いエールを送ってくださっています。僕も勉強に苦しんでいたときには、何度も読み返して心の支えにしていました。本当に感謝しています。


次回は、参考にした勉強方法の本を紹介します。
posted by sun at 12:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強方法について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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