2008年05月29日

刑事系第1問(刑法)でやらかしたミス集と構成

刑事系第1問です。
去年とは傾向が大きく変わったように思われます。去年のは、あてはめ重視、未修者救済という点が前面に出まくっていましたが、今年は、共犯関係がごちゃごちゃと分かりにくく、処理がやたらと難しい問題でした。旧司法試験に回帰したような感じがします。


ミス集です。
・乙の罪責で、事後強盗を論じるところで「窃盗」の機会と書くべき所を、あせっていたせいで「強盗」の機会と書いてしまった。書いている内容自体には誤りはないと思うので、少しの減点ですめばいいのだけど。
・7分、予定時間(2時間)をオーバーしてしまい、刑訴にそのつけがまわってしまった。

共犯関係の処理や、罪数処理は、正直なところあまり自信はないが、できるだけのことはやったし、そもそもほとんどの人がよく分からん問題なので、まあよしとしておく。

構成
第1問
 2時間7分 7枚半
第1 甲の罪責
1 強盗予備罪(237条)が成立
2 住居侵入の共同正犯
3 300万円につき窃盗罪
4 強盗(236条1項)の成否
(1) 甲の行為は脅迫にあたる→2万円の強取
なお、これは事後強盗としてではなく、強盗罪として論ずべき問題である。
(2) 強盗致傷の成否
ア 脅迫から傷害は発生してもよい。
イ Bの逃走中の怪我について、甲に強盗致傷として責任を負わせることはできるか。
手段説は不当で、機会説が妥当。
本件、機会といえる。よって成立。
(3) Bの死亡につき強盗致死の成否→因果関係はなく不成立。
(4) 乙には事後強盗致死が成立。甲は、共犯として、責任を負うか。
共犯の処罰根拠論=因果性説→行為共同説。
本件、共謀の範囲は住居侵入窃盗まで。乙は共謀とは全く関係なく行為に出た。→因果性なし。因果関係の共同もなし。→甲は責任を負わない。
5 罪数
4に1、3が吸収され、これが2と牽連犯
第2 乙の罪責
1(1) 甲の住居侵入窃盗について、共謀共同正犯となるか幇助になるか。
ア 共謀共同正犯の成立可能性
成立要件は、客観的に重要な役割、主観的に正犯意思
イ あてはめ
重要な役割:準備 当日の役割
正犯意思:最初はやる気なし しかし、積極的に推進 100万円の報酬受けた
(2) 甲による2万円の強取、及びBの転倒による負傷につき、乙に強盗致傷は成立するか。
ア 強盗致傷の結果は発生。しかし、乙には共謀の範囲内である窃盗の故意しかなかった。
イ 重なり合いの範囲の議論。窃盗の限度で責任を負う。
(3) 以上より、住居侵入窃盗の共謀共同正犯
2 S事後強盗罪の成否
(1) 窃盗犯人は、共謀共同正犯でもよい。目的もあり。
(2) 強盗(ママ)の機会といえるか。
甲は知らなかった。しかし、逃げ出す途中。よって、強盗(ママ)の機会といえる。
(3) 死亡との因果関係有り。
(4) 乙の有していた故意は、傷害の故意にとどまり、殺意はない。
(5) 以上より、強盗致死罪が成立。
3 罪数
窃盗は事後強盗致死に吸収される。これは、甲との共犯ということはできない。∵因果関係の共同があるとはいえない。
これと住居侵入が牽連犯。
posted by sun at 17:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 新司を振り返る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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